愛知県健康管理機関協議会
ご挨拶
会長挨拶
愛知県健康管理機関協議会(愛健協)はもともと産業の盛んな愛知県でじん肺、有機溶剤中毒など現場で取扱われる粉じん、化学物質による健康障害に対して、職場のリスクに対応した健康診断を行うとともに、現場の労使に必要な法令に関する知識の普及と専門職の研修など、健康管理機関の共同の力で働く人々の健康を守る取り組みを行ってきました。
創立して半世紀を超える歴史がありますが、この間に産業保健をめぐる情勢は大きく変わっています。教科書に載るような古典的な産業中毒はある程度克服できましたが、職場ではメンタルヘルス、長時間労働、ハラスメントなどの問題が顕在化するようになりました。しかし一方で新規の化学物質による健康障害の報告が数年に一度くらいの頻度で行われています。労働衛生関連法令はストレスチェック制度、特別有機溶剤の導入、化学物質リスクアセスメントの義務化など現場の対応を求める新たな制度ができています。余裕がなくなった職場とテクノロジーの進歩に伴う新素材、新技術の導入、法令の改正に健康管理機関は十分に対応できているでしょうか。
私たち愛知県健康管理機関協議会は単に労働安全衛生法にもとづく健康診断、生活習慣病対策を主眼としたドック健診、ストレスチェックなどを業務として進めるだけでなく、より現場のニーズに密着した労働衛生管理、とりわけ健康管理のあり方を同業の英知を絞って考えるほか、健康管理専門家としての研鑽をともに積める場をつくりたいと考えています。今は愛健協創立時とは比較にならないほど多数の健康診断施設が健康管理市場をめぐってしのぎを削る時代になっていますが、そんな状況の中でも常に現場を振り返り、現場から学ぶ姿勢を共有しつつ、新しい時代の産業保健、人々の健康の保持増進、健康ニーズなどについて参加されている皆様とともに考えて行きます。多くの健康管理機関の皆様の参加を期待しています。
愛知県健康管理機関協議会 会長 柴田英治